外国人政策の厳格化という名のもと、現在の高市政権が推し進めている経営・管理ビザの資本金要件引き上げや、技術・人文知識・国際業務の在留資格の方が、いわゆるホワイトカラーの仕事ではない業務もやっていたから、と入管が既存の在留資格を、資格更新時に不許可にする件について。
数年前に、入管に在留資格認定申請(海外から日本に入国するために在留資格を得るための申請)したときは、入国していいよ、この会社で働いて良いよと、審査でOKだった人が、数年日本で働き、会社や日本社会になじみ、会社で戦力になっていて、この人がいないと人手不足倒産するだろうとう会社で、外国人社員の在留資格更新不許可となり、今から30日以内に絶対帰国と言うのが、今の入管のやっていることです。
厳格に行政を執行する点を否定するものではありません。
しかし、
問題1.
最初に外国人労働者とその人が働く企業を審査をして、入国許可を出したのは、入管そのものではないかということです。
審査した数年前は入管自身がOKと言っていた案件に、ことごとくNOというのは、入管そのものの最初の審査が誤っていたということでしょうか? それとも、時間が経って調べたらやっぱりNO案件だったということでしょうか?
厳格に行政を執行することを否定はしません。
ですが、人や会社は、数年間もそこにいる従業員を頼り、期待し、育てて現在に至ります。これまでの審査基準と現在の審査基準がよしんば異なるのだとしたら!!! これまでの審査基準で入国した人には経過措置、もしくは業務内容変更依頼を企業にするなど、厳格に在留資格を得るための猶予を外国人労働者と外国人を雇う企業に与えるべきではないでしょうか? いきなり30日で帰国しろという態度は、労働者も企業も対応が追い付きません。中小企業は人手不足倒産にいきなり晒されます。
結論として、入管行政の人権の在り方が15年前に戻ったな、と感じます。
15年ほど前、女三四郎のごとくの「んあッ!?」って感じの対応の方が入管窓口にいた頃、「あなたなんで入管に来たんですか?(外国人収容所に収容されている人への)面会ですか!? べんごしですかっ!!?」みたいな入管カウンターの対応をとても懐かしく思い出すくらいです。
問題2.
私はこれまでのミャンマー特定活動(母国帰国困難ビザ)に対しては、製造業の技能実習生や特定技能を入れられない職種の隙間でニーズが頻発しているため、就労ビザに長く留まらない問題の温床になっていると言ってきました。
が、本当に母国に帰国すると、強制就労させられるポーターにされるか、ミャンマー国軍に徴兵される地域の出身者もいるんです。ミャンマーに帰国したら人生で楽しいこととか、これから家庭を持つとか、そういう希望が失われてしまう人たちがいます。
そういう方々に、技術・人文知識・国際業務の在留資格更新が不許可になったからと言って、30日で絶対母国に帰れと言い、ミャンマー特定活動に在留資格変更申請をしているときも、
「帰国準備期間の30日が過ぎてもミャンマー特定活動の結果が出なければ、オーバーステイになりますから帰ってください」
という注意書きの紙をミャンマー人に見せるのは、はっきり言って
なんのための「母国帰国困難者用ビザ」なんじゃい! って話です。
母国に帰っても安全であるミャンマー人もいれば、そうでないミャンマー人もいるというのが現状です。それの振るい分けが、入管では困難だから、母国帰国困難者としてミャンマー特定活動を申請している人にほぼ一律で在留資格を出し続けているわけです。
入管自らの審査能力の問題で、一部製造業での雇用のゆがみを生み、「厳格化ア!」という号令のもと、ミャンマー特定活動の審査は激アマという現実……。
先にも述べましたが、一度認定申請で許可を出し、当該外国人に日本での就労許可を与えたのは法務省入国管理局です。その後、人間が生活し、働き、生きているのを、いきなり「厳格化」で断ち切るのは、働いている人々の人間らしい生活を全く保障していないのです。せめて変更までの猶予期間を設けなければ、本当に中小企業の人手不足倒産が発生すると危惧します。この入管の対応は、ただの「子どもの後だしジャンケン」にしか見えないのは私だけでしょうか?
問題3.
入管の企業査察に、企業の個人情報をいたずらに濫用している恐れがあります。
今回私が見た事例では、ウェブサイトにも他社にも誰にも言っていない現場に、入管職員が見に来ました。
民間企業が作成し、多くの企業が労務管理のために使っているクラウドサイトにしか、掲載されていない情報を、なぜ入管職員がつかんでいるのでしょうか? 個人情報めちゃめちゃ入っていますが、それは在留資格行政の「厳格化」ですべて覗き込んでいいってことですか。個人情報は守られなければならないが、国家はその執行において対象外ということでしょうか。
本当に、15年前くらいの、どんな人でも在留資格更新できない場合「今日帰れないから」という入管職員の言葉で収容所行き、みたいな時代を彷彿とさせます。
「ルールを守って国際化」は非常に大事です。
しかし、現在の外国人行政の厳格化は、ただの高市政権の支持率を高く保つための道具にしか見えないという悲しい現実があります。本来、「行政の厳格化」と言うのであれば、猶予期間を設けて、民間に変更してもらうよう促せばいいのです。厳格化という名の、外国人を弄ぶ人口調整である気がします。
数年後に、この厳格化が適用され、特定技能や育成就労など、いわゆる学歴が関係ない立場の方々が増えてきます。外国人支援をしている身からしますと、移民政策は高学歴(技術・人文知識・国際業務などの在留資格)の人に入国してもらった方が、ホスト国の人々との摩擦が少なく、各段にラクなんです。
特定技能や育成就労は、一時的な在留資格ですから、一時過ごしてもらって帰国してもらうという意図を鮮明に出して、現在の政権支持率を高くしたいのでしょうが、どんな国でも、一定数は移住国に長く残留するのが移民の現実です。それであれば、絶対に高学歴の人々に残ってもらった方がいいです。
今の外国人政策の厳格化は、日本の経済を、じわじわと真綿で首を締めるようにするかもしれません。今回の政策執行で、日本政府がいかに中小企業なんてどうでもいいと思っているかがよく、よく、分かりました。
なぜなら、日本は毎年160万人が亡くなり、69万人ほどが誕生し、約90万人が減り続ける国だからです。人口が減り続ける国に、海外投資家がいつまで投資を続けてくれるのかと思います。日本企業は多くがアメリカやシンガポールやその他もろもろ海外投資家のファンドに株を買われてエンジンが動いているようなものです。
現在の高市政権の高支持率は、10年後、20年後の日本経済の活性化一部を犠牲にしてもよいという国民の集合意見ならもう、何も言いません。しかし多くの人々は、そんなことは思っていないのではないでしょうか。
2026年7月1日 みやまさえこ

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