私は外国人の方が日本に就職に来たり、留学に来たり、観光に来たりというのを斡旋したりする仕事をしているので、日本の方々が外国人の方をどのように受け入れるかと言う気持ちの変化については非常に敏感に見なければならないと思っています。
就職で来る外国人の方々と、いわゆるインバウンドと呼ばれる観光客とは、日本において行動の目的が違いますが、やはり外国人の方々と日本の方々との交流や軋轢といった意味では共通するところもあります。
兵庫県の城崎温泉と言う場所は、インバウンドの観光客誘致にかなり成功している場所の1つではないでしょうか。
今の市長さんか前の市長さんか分かりませんが、地元の方によるとフランスの都市との交流からスタートし、外国の方への城崎温泉のアピールに成功し、今では町中が浴衣を着た外国の方々に溢れていると言う状態でございます。
ただ、よくニュースで見るような外国人の迷惑問題が生じそうな大阪の道頓堀のような雰囲気とは異なり、(もちろんずっと住んでいれば、様々な問題はあるのかもしれませんが)、公共の温泉場の脱衣所で、地元の方々はフェイスパックをしながら、ドリンクを飲みながら、風呂上がりに談笑し、外国人観光客は、温泉に入るマナーをしっかり守って温泉を体験していると言うシーンが全く同じ場所で繰り広げられていると言うのを見ました。
スペイン語系の言葉を話す女性2人が浴衣の着方がわからなかったので、少し教えましたところ、結構日本文化について知っていて、外国の方々も、かなり日本を勉強してくるケースが増えてきているのではないかというのが10年前の来日観光客とはだいぶ異なるところです。
湯船につかる外国人観光客が増えたなぁ!と。
もちろん、観光地について勉強してくる方々は、以前もいましたが、より深く日本文化を知り、それを体験して、楽しみたい、その時に日本の方の文化やルールも学びたいと言う彼女たちの姿勢に私は感心してしまいました。片言の日本語も勉強してる方々もいて、インターネットが発達した社会になり、異文化を知る行為が非常にハードルが低くなっていて、多くの世界の人たちが貪欲に異文化を知っていくと言う過程が、SNSなどのツールで急拡大している地球の状況が何かワクワクするなぁと思います。
迷惑行為をする外国人観光客がいるのは事実ですが、それは本当に少数で、むしろ日本に対する尊敬や日本文化への高い好奇心がある方も増えているのかもしれません。
そういうポジティブな部分も信じ、かつ、これが世界平和や異文化の理解につながれば良いのになぁと毎日思う日々でございます。
2025年10月2日 深山沙衣子